新築・中古の住宅購入の諸費用はいくら?購入から入居後までの費用を徹底解説
2021.10.20
マイホームの購入にあたって、必要な予算や諸費用がいくらくらいかかるのか知りたい方も多いでしょう。
住宅購入ともなると、土地の費用や建物本体の建築費、それ以外の諸費用など思いのほか費用がかさみます。
この記事では、住宅購入の際の費用の内訳、中でも諸費用について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
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住宅購入の際の費用の内訳は?何にお金がかかるの?
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住宅タイプ別!それぞれにかかる諸費用は?
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夢のマイホームが完成!入居後にかかる諸費用は?
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準備していた予算で諸費用が払えない!どうすればいい?
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住宅購入時に考えたい防災対策として太陽光パネルや蓄電池の導入を検討しよう
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住宅購入時は諸費用も事前に準備しておこう
住宅購入の際の費用の内訳は?何にお金がかかるの?
住宅購入を考える時、費用の内訳が気になる方も多いのではないでしょうか。
内訳の割合のイメージは以下の通りです。
建築工事費が一番多く約70%、それ以外の30%が諸費用と付帯工事費となってきます。
それぞれの費用に分けて細かく見ていきましょう。
建物の建築費用
まず、多くの割合を占める建物本体の建築費用です。建築費用には、建物本体の構造費用や内装・外装費用、設計監理料金、建築確認の申請費用などが含まれます。
建築費用は、住宅購入費用の7割から8割程度を占めるといわれており、一番お金のかかる項目です。3,000万円の家を購入するとして、2,100万円〜2,500万円程度の金額となります。
オプション工事などの付帯工事費
本体の建物以外に必要となるオプションの工事にかかる費用ことをいいます。解体工事や電気関連などの設備工事、外構や庭の工事もこの付帯工事の中に含まれます。
詳しくは後述しますが、最近では、付帯設備として防災用の設備の導入を検討する方も多いです。住宅購入後に別途費用がかかったり、後から付けておけばよかったと後悔しないためにも、住宅購入の際はあわせて確認しておくと良いでしょう。
登記費用・印紙代などのその他諸費用
住宅購入の際には、諸費用分の金額を確保しておく必要があります。総費用の約10%を確保しておくことで、支払いはスムーズに済むでしょう。
基本的に登記費用や印紙代などカードでの支払いが難しいものが多いため、現金を準備しておきましょう。
なお、引っ越し代金や家具の購入費、各種税金なども諸費用の中に含まれます。
土地の購入費用
図には含まれていませんが、建物だけでなく土地から購入する場合、土地の購入費用がかかります。
土地代金に加え、購入した不動産会社があれば仲介手数料、固定資産税の費用などの諸費用もかかります。
すでに土地自体は持っていて、そこに家を新しく建てるという場合は、特に費用はかかりません。
住宅タイプ別!それぞれにかかる諸費用は?
住宅購入時にかかる諸費用は、ローンの頭金や登記費用などさまざまです。また、新築での住宅購入、中古での住宅購入、マンションの購入など、住宅の種類によってもかかる費用は変わります。
それぞれ表でまとめましたので確認してみてください。
新築注文住宅一戸建て | 新築建売住宅一戸建て | 新築マンション | |
登記費用 | 必要 | 必要 | 必要 |
住宅ローン借入金 | 必要 | 必要 | 必要 |
修繕積立基金 | 不要 | 不要 | 必要 |
不動産取得税 | 必要な場合がある | 必要な場合がある | 必要な場合がある |
火災保険・地震保険料 | 必要 | 必要 | 必要 |
仲介手数料 | 必要な場合がある | 必要な場合がある | 不要 |
固定資産税清算金 | 必要な場合がある | 必要な場合がある | 必要な場合がある |
印紙税 | 必要 | 必要 | 必要 |
その他(各書類の発行手数料や証明書など) | 必要 | 必要な場合がある | 不要 |
合計金額 | 物件価格の5~10%前後 | 物件価格の6~8%前後 | 物件価格の3~5%前後 |
中古一戸建て | 中古マンション | |
登記費用 | 必要 | 必要 |
住宅ローン借入金 | 必要 | 必要 |
修繕積立基金 | 不要 | 不要 |
不動産取得税 | 必要な場合がある | 必要な場合がある |
火災保険・地震保険料 | 必要 | 必要 |
仲介手数料 | 必要 | 必要 |
固定資産税清算金 | 必要 | 必要 |
印紙税 | 必要 | 必要 |
その他(各書類の発行手数料や証明書など) | 不要 | 不要 |
合計金額 | 物件価格の6~8%前後 | 物件価格の6~8%前後 |
登記費用
登記とは、所有している土地や建物を登記簿台帳に記載することで、登記費用とはその費用のこと。
住宅ローン借入金
住宅ローンを契約する際にかかる、融資事務手数料や印紙税、ローン保証などの費用のこと。金融機関によって金額は異なる。
修繕積立基金
家の修繕費用の資金確保のために毎月積立する費用のこと。
不動産取得税
土地や建物など、不動産を取得した時に課される税金のこと。
仲介手数料
物件を紹介してもらった不動産会社に対して支払う費用のこと。
火災保険・地震保険料
家財や建物本体を対象として、損害が補償される保険に加入する場合に支払う保険料のこと。
固定資産税清算金
住宅を購入した年に実際に負担すべき金額を精算処理する費用のこと。
印紙税
不動産売買契約書などに課税される税金。
諸費用の金額を算出する際は、新築注文住宅の場合は物件価格の5〜10%前後、新築建売や中古の住宅購入であれば6〜8%全後、新築のマンションでは3〜5%前後が目安です。
夢のマイホームが完成!入居後にかかる諸費用は?
住宅購入時だけでなく、住み始めてからもお金がかかります。入居後、具体的にはどのような費用がかかるのでしょうか。
詳しく紹介していきます。
住宅ローンの返済
入居後、住宅購入時に契約する住宅ローンの返済が始まります。借入金額と返済期間によって毎月の支払い額は変わりますが、少なくとも数万円程度はかかります。
また、住宅ローンを契約する際、団体信用生命保険(団信)と呼ばれる保険に一緒に加入することが多いです。団信とは、住宅ローン返済中に契約者に万が一のことがあった場合に、保険会社が住宅ローン残高を保障してくれる制度です。
保険料の負担はありませんが、特約付き団信に加入する場合は、上乗せ金利が発生する場合が多いですので注意しましょう。
固定資産税などの税金
住宅を購入すると、さまざまな税金がかかります。固定資産税は、土地や建物を所有している居住者に課される税金です。年間での支払いとなり、土地と建物の評価額を基盤にして算出した金額を支払います。
各都市に支払う税金として、都市計画税という税金もあります。これは、各都市の都市計画区域に所属している土地や建物を所有する人が支払う義務のある税金で、市町村ごとに金額は異なります。
家具家電などの購入費
新しい家に引っ越すのであれば、新しく家具も一緒に買い替えたいと考える人も多いでしょう。
ベッドやソファなどの大きな家具を始め、冷蔵庫や洗濯機などの大型家電から照明機器やTVなども含めると数十万円はかかります。
少しでも費用を抑えたい人は、引っ越し前のものをできるだけ持ってくる、新生活応援セットなど必要な家具や家電がまとめて購入できるサービスなどを利用するのがおすすめです。
維持費・メンテナンス費
購入した家を綺麗なまま維持していきたいと考える人も多いと思います。そのためには、快適な生活を続けるための維持費やメンテナンスの費用が必要です。
メンテナンスと一口で言っても、箇所は多岐に渡り、外壁や屋根などの外装、床やクロスの張り替えの内装などがあります。綺麗なまま維持するには、数年おきにチェックをして修繕の必要はないか確認することが重要です。
準備していた予算で諸費用が払えない!どうすればいい?
住宅購入時の諸費用は前述した通り、新築注文住宅の場合は物件価格の5〜10%前後、新築建売や中古の住宅購入であれば6〜8%全後、新築のマンションでは3〜5%前後とされています。
どうしても支払いが難しいときは、ローンで支払う方法もありますので、参考にしてください。
住宅ローン金額に諸費用を組み込むことができる
金融機関によっては、住宅購入の際に契約する住宅ローンの金額に諸費用を組み込むことができます。
しかし、税金や今後どれだけかかってくるかわからない家具家電の費用など、一部組み込むことができないものがありますので、注意しておきましょう。
なお、金利は住宅ローンの金利が適用されます。
諸費用ローンを組むことができる
諸費用だけで組める諸費用ローンというサービスもあります。
しかし、一般的な住宅ローンと比べ、金利の高いケースが多いので注意しましょう。
また、全ての金融機関で利用ができるわけではないので、事前に確認を取っておくのをおすすめします。
住宅購入時に考えたい防災対策として太陽光パネルや蓄電池の導入を検討しよう
ここまで、住宅購入の諸費用について解説してきましたが、住宅購入の際にさらに考えておきたいのが防災対策です。台風や地震などの自然災害は、身近なものになりつつあります。
実際に、自然災害への関心は高まっています。
2021年8月12日に株式会社リミックスポイントが発表した調査では、76.2%の人が自然災害への対策意識が高まっていると回答しています。
また、家を建てる際に“あったらいい”と思える防災設備として、「住宅用設置型蓄電池」と「太陽光発電システム」が多く挙がっていました。
出典:「台風シーズン到来。高まる自然災害への不安。8割以上の人が”必要”と回答! “備え”としての住宅用設置型蓄電池」(株式会社リミックスポイント)
住宅用設置型蓄電池や太陽光発電システムは、自然災害が起こったときの非常用の電力を自分で備蓄できるということから、注目を浴びています。
また、日常的にも電力の自給自足として利用されており、電気代を安く抑えることができます。
これらの設備は住宅購入時に一緒にあわせて導入するのがおすすめです。そうすれば、導入費用を諸費用の金額として含むことができ、ローンの活用もできるためです。
少しでも災害への対策を考えている方は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
住宅購入時は諸費用も事前に準備しておこう
今回は住宅購入の際の諸費用について解説してきました。
諸費用はさまざまなものにかかります。
金額の目安としては、新築注文住宅の場合は物件価格の5〜10%前後、新築建売や中古の住宅購入であれば6〜8%全後、新築のマンションでは3〜5%前後とされています。
支払いが難しいときは、住宅ローン金額に諸費用を組み込んだり、諸費用ローンを組むことも可能なため、金融機関に相談してみましょう。
住宅購入の際、防災についても考えることが大事です。
防災設備であったら良いとされている「住宅用設置型蓄電池」や「太陽光発電システム」の導入費用は諸費用に含まれ、ローンの活用も可能なため、ぜひ住宅購入の際には一度検討してみてください。
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