一軒家の良い間取りとは?家族構成・家のタイプ別に解説!

2021.11.29 一軒家間取り

一軒家の購入・建築を考える際、間取りに関して悩まれる方は多いのではないでしょうか。

今回は「自分の家族構成に合った住みやすい間取りは?」「せっかく新しい家を建てるのだからおしゃれにしたいけれど、どこに気をつければ良い?」などのお悩みを抱えている方向けに、間取りの検討時に気をつけたいポイントを家のタイプ・家族構成別に解説します。

また、住宅購入のタイミングで間取りと共に検討したい防災対策についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

一軒家の間取りを決める4つのポイント

一軒家の間取りを検討する上で大切なポイントは、大きく分けて4つです。
どのようなポイントがあるのかご紹介していきます。

将来変化していく家族構成も視野に入れて設計する

まず考慮すべき項目は、家族構成です。
現在の家族構成から、子供が増え、巣立ち、いずれは定年後の夫婦水入らずの生活など、将来を想像した間取り計画が必要です。
将来的に二世帯住宅も視野に入れるのであれば、それを前提に検討・相談することも必要になってきます。

家の広さ・タイプを決める

国土交通省の「住生活基本計画」で決められた最低居住面積水準を参考に、世帯人数に応じた広さを取ることが必要になってきます。
その上で、建坪率、容積率を考慮し、ご自身の生活スタイルや、希望、予算に合わせた家屋タイプを決定します。
二階建て、三階建て、平家、二世帯住宅…悩む部分は多いですが、間取りを決める基準になりますので、しっかり考えたいところです。

最低居住面積水準
単身者 25 ㎡
2人以上の世帯 10 ㎡ × 世帯人数 + 10 ㎡

※世帯人数の算定方法など、詳しくは出典をご確認ください。 

出典:「住生活基本計画(全国計画)」(国土交通省)

家族の生活パターンを考えた動線を計画に入れる

リビングやキッチン、トイレなど行き来する際の流れを表す「生活動線」。それぞれのご家庭によって便利な生活動線というのは少なからず変わってきます。
今現在お住まいのお家で不便な動線があれば、そこがどう変わればスムーズに快適に暮らせるかなどを考え、ぜひ自分たちにとってベストな動線を検討してみてください。

部屋の広さと収納力のバランスを考える

一軒家の間取りを検討していく中で、部屋の広さと収納力のバランスを考えることは外せません。
収納を減らすことで部屋面積を広くし予算を抑えることができますが、結果収納不足で物が溢れてしまい、後悔するというパターンもあるようです。
既に持っている家具、これから使いたい家具などの希望を書き出し、バランスよく計画することが重要です。

家のタイプ別、間取りの失敗例&成功例

家のタイプによって、間取りを検討する上での注意点は大きく変わってきます。
ここでは家のタイプ別に、失敗例・成功例をもとにどのような点に気をつければ良いのかを解説します。

2階建て・3階建て

【失敗例】
コミュニケーションスペースがなく、家族がそれぞれの自室に引きこもりがちに…

■こんな対策で回避!
近年の一軒家に多く見られるリビング内に階段を設置する間取りを採用し、廊下をなくしてリビングを広々使える間取りに!
こういった「リビング階段」は帰宅した際に必ず共有スペースを通り上の階へ行く構造になるため、家族と顔を合わせるタイミングが多くなり、コミュニケーションが生まれ、良いとされています。

リビング階段

【成功例】
デッドスペースになりがちな階段下を使った「見せる収納」でオシャレさもアップ!
収納をインテリアの一部として楽しむことができるようになります。

平屋建て

【失敗例】
寝室とキッチンが同じ階にあるため、キッチンの匂いが寝室にまで広がるようになってしまった…

■こんな対策で回避!
キッチンを独立型にしたり、キッチン&リビングと寝室の間に廊下を設けるなどの工夫をすることで、食事の場と寝室をしっかり分けられるように。

【成功例】
一般的に家の中央が暗くなりがちな平屋建て。口の字型に間取りを配置し、中央に坪庭(中庭)を設けると、採光とおしゃれさがアップ!

二世帯住宅

【失敗例】
子世帯の風呂場・トイレが親世帯の寝室に隣接しており、夜間に使用する音が気になってトラブルに…

■こんな対策で回避!
親世帯・子世帯の水場を近い位置にまとめたり、寝室やリビングの位置を考慮するなどの対策を取ることで、双方が快適な生活に。

【成功例】
親世帯と子世帯の仲が良いため、あえて共用部分を多くとった間取りを採用。
親世帯に孫の面倒をよく見てもらえるようになり、共働きである子世帯にとっても孫と触れ合える親世帯にとっても、両方が満足する良い結果に!

家族構成別、間取りの失敗例&成功例

一軒家の間取り決めを失敗しないためには、家族の意見をしっかりまとめることも大切です。
家族と今までの家で不便だと思っていたところや新しい家がこうなったら便利だと思うところを出し合ったり、理想の間取り写真などを送り合うのがおすすめです。
どうしてもまとまらない時には、担当の建築士やインテリアコーディネーターにアドバイスを求めるのも良い方法です。

家族構成別に、失敗例と成功例をご紹介しますので、ぜひこちらも参考にしてみてください。

子育てファミリー世帯

【失敗例】
子供部屋をリビングや夫婦の寝室と離れた場所に配置した間取りのため、子供が成長するにつれ、家にいつ帰ったのかわからないなどコミュニケーションが取りづらい状況に…

■こんな対策で回避!
子供部屋に行くまでに夫婦の寝室の前を通るようにするなど、子供の行動がわかる間取りにすることで、家族間のコミュニケーションが向上。

子供の行動がわかる間取り

【成功例】
キッチンをオープン型のカウンターキッチンにしたことで、子供の様子を見ながら、また家族とコミニュケーションを取りながら家事ができる家に。

夫婦2人暮らし

【失敗例】
夫婦の生活時間帯や睡眠時間が違うため、同じ寝室を使うことでトラブルに…

■こんな対策で回避!
寝室に可動式の間仕切りを作って必要に応じて開閉するようにすることで生活しやすい空間に。

【成功例】
完全に個室にはしない、半オープンのプライベートルーム(書斎)を設けることで、互いの気配を感じつつもそれぞれがくつろげる一軒家に。

親夫婦との二世帯住宅

【失敗例】
キッチンや風呂・トイレなど、親世帯と子世帯の共有部分の多い間取りにしたため、お互いのプライバシーが確立できず、完全同居と変わらない状態に…

■こんな対策で回避!
玄関や水場を分け、親世帯と子世帯の生活エリアをしっかり分離!お互い気を使う機会が減ることで円満な二世帯生活に。

【成功例】
プライバシーを確立できる設計にしつつ、中央に両家族共有のテラスや和室を設置!
頻繁にコミュニケーションを取れるようになり、親世帯は孫との触れ合いが増え、子世帯は高齢の両親の体調や様子をいつでも確認できるなど、二世帯住宅の利点を大いに活かせるように。

親世帯と子世帯の生活エリアを分離

おしゃれな間取りにするコツは「こだわりポイント」を決めること

「せっかくだからオシャレな家にしたい!」と思っていても、予算や広さの都合で、いわゆる「全部盛り」は難しい場合がほとんどです。
理想の家に近づけるコツは、どうしてもここは素敵にしたい!ここだけは譲れない!というこだわりポイントを決めること。
満足度の高い間取りにするための、おすすめこだわりポイントをご紹介します。

おしゃれさと便利さを両立!キッチンにこだわる

対面キッチンは、お子さんの様子を確認しながら料理をしたり、テレビを見ながら洗い物をしたりと、便利さと開放感から、近年一軒家を建てる際に多く採用されています。
広さを活かせるのであれば、動線効率の良いアイランドキッチンもおすすめです。まるでモデルルームのようなオシャレな雰囲気を出すことができます。

開放感たっぷりに!リビングにこだわる

家族が集まるリビングは、吹き抜けや、階段の踏み板とそれを支える骨組みだけでつくられているオープン階段で明るく開放感のある空間にするのがおすすめです。吹き抜けは、暗くなりがちな1階リビングに光を入れる効果も期待できます。

リビング

家族が家に集まるタイミングが多いご家庭であれば、採光と景観の面でもリビングを2階に配置する間取りもおおすすめです。明るく見晴らしのいいリビングで会話も弾みそうですね。

また、リビングに畳の小上がりを作るのも人気の間取りのひとつです。和の寛ぎスペースがリビングをおしゃれにしてくれます。小さいお子様がいるご家庭であれば、座って一緒に遊んだり、ちょっとしたお昼寝やなどにもとても重宝するスペースになります。

見せる収納・見せない収納、デッドスペースをうまく使って

満足度の高い家を目指すには、収納の工夫は欠かせません。
階段下や廊下のデッドスペースも見逃さず収納スペースにすることで、生活感を見せない家に。
大切なコレクションがある方は、思い切って見せる収納を作るのもおすすめです。他とは一線を画した個性的なこだわりの家を目指せます。

収納スペース

住宅購入のタイミングで間取りと共に考えたい防災対策

一軒家を新築する際、間取りについて検討を進める中で災害など有事の時どうなるかというシミュレーションをする場合も多く、災害時の動線やライフライン対策も気になるところです。

スマートな生活を目指す中でオール電化に興味はあるもの、防災対策としては不安…という方もいらっしゃるようです。
確かに、オール電化は熱源に電気を使用するため、停電時にはお湯も沸かせないなど、以前は災害時ライフライン対策として不利と言われることが多くありました。
しかし、太陽光発電と蓄電池を併用すれば停電時でも日中に貯めておいた電気を使えるので、照明や冷蔵庫はもちろん、給湯も使用が可能になりとても安心です。

2021年8月12日に株式会社リミックスポイントが発表した調査では、「家を建てる際に"あったらいい"と思える防災設備」について1位が住宅用設置型蓄電池、2位が太陽光発電システムという結果で、実際に注目されていることがわかります。

防災設備

出典:「台風シーズン到来。高まる自然災害への不安。8割以上の人が”必要”と回答! “備え”としての住宅用設置型蓄電池」(株式会社リミックスポイント)

また、太陽光発電システムと蓄電池は、家の設備の一部として住宅ローンに組み込むことが可能なため、設置のタイミングから考えても、一軒家購入のタイミングで一緒に導入するのがおすすめです。

太陽光発電と蓄電池が注目される3つのポイント

太陽光発電と蓄電池が注目されているポイントは、主に3つあります。

・電気を作り、蓄電池に貯めることで災害時に備えられる
・使わない電気は電力会社に売れるため、売電収入を得られる
・電気を自家消費することで電気代節約につながる

また、リミックスバッテリーなら、発電した電気を家庭で使えるよう変換し、蓄電池に貯めるところまで1台で対応できる「ハイブリッド蓄電システム」のため、本来、太陽光パネル用と蓄電池用それぞれに必要なパワーコンディショナーが1台で済み、約20~30万かかるとされているパワーコンディショナー費用の節約になります。
さらに、リミックスバッテリーの大容量モデルは、24~34時間連続使用が可能です。 エアコンなどの200Vハイパワー家電にも対応しているため、停電時にも普段と変わらない生活を続けることができます。

高品質・低価格の家庭用ハイブリッド型蓄電池システム(リミックスバッテリー)

一軒家の新築・購入は、多くの人にとってとても大きなイベントです。
ご家族と相談し間取りを決め、これから末長く暮らしていく我が家。そこに、今注目の「安心設備」をプラスするということもご検討されてはいかがでしょうか。

しっかりとしたイメージ作りで理想の一軒家を

ここまでお話ししてきましたが、一軒家の間取りを決めるときに大切なのは、建てた後の生活をシミュレーションしながら、ご家族としっかり話し合うことです。
そのため、それぞれのご家庭で、ベストな間取りというのは変わってくるものです。

・変化していく家族構成を想定して設計する
・家の広さやパターン、家族の生活動線を考慮する
・「全部盛り」は難しいので、こだわりポイントを決める

上記を念頭に置き、間取り作りをしていくことが大切です。
また、同時に防災対策もしっかり考えておくと安心です。
どうしても家族の意見がまとまらない、理想の間取りのイメージがぼんやりしているという場合は、ハウスメーカーのプロにアドバイスを求めることも良い方法です。
専門家ならではの知識や最新の事例を出してもらえることで、自分たちが作りたい間取りの方向性が一気に決まるということもあるでしょう。

ご家族で多くの意見を出し合って、一生に一度の理想の一軒家作りを、ぜひ大いに楽しんでください。

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